 |
|
 |
|
明治4年、上杉鷹山公が創設した藩校「興譲館」に招かれていた英国人教師チャールズ・ヘンリー・ダラス氏は、滞在中に米沢牛を食し、そのおいしさに感激。任期を終え横浜に戻るとき、牛を1頭連れて帰りました。その牛を仲間にご馳走したところ、その旨さに驚き、たちまち評判になったといいます。以来、米沢牛は100有余年の歴史を誇るブランド牛として愛されてきました。 肉牛の種類は黒毛和種とし、置賜管内3市5町の畜産農家で12ヶ月以上肥育され、技肉に証明印が押印された外観及び肉質・脂肪が優れているものを米沢牛といいます。
|
|
 |
|
米沢牛は、西の神戸・東の松坂牛と並んで全国的に有名ですが、明治初期の牛は食肉用に育てられたものではありませんでした。米沢地方では岩手県南部地方から、二〜三歳の牛を「上がり牛」と称して、買い、飼育しておりました。厳しい気候風土の中での長期の肥育と、役畜も家族同様大切に扱うこの地方の人の気質が結びついて、いつしか優れた肉質の牛に仕上がる結果となりました。この伝統が米沢牛飼育の基盤となって、畜産農家に受け継がれています。 |
|
|
 |
|
国産の稲わら、大麦、とうもろこし、大豆かす、フスマ、米ぬかなど。飼育者それぞれが自家配合し、より良い肉質を作るために工夫を重ねています。 |
|
 |
|
牛といえば牧草を食べるのでは?と思いがちですが、たとえ草でも生きているものなので、食べれば独特の匂いが肉についてしまうそうです。稲ワラなど乾燥したものは、肉に臭みがつかないとか。 |
|
|
|
 |
|
吾妻連峰、飯豊連峰、朝日連峰の高い山々に囲まれた米沢盆地。
寒暖の差が厳しい盆地特有の気候と、最上川源流域の肥沃な土地は豊かな実りをもたらし、米沢牛に必要な大豆、麦、トウモロコシ等の良質の飼料とわらを供給してくれます。
米沢牛の特徴はなんといってもきめ細かい霜降りと脂の質の良さ。 |
|
|
上質の脂は、うまみ、香りがあり溶け出す温度が低く、とろけるような食感をつくりあげます。
この上質の脂ができる秘密は、置賜の気候風土もさることながら、先人が永い年月をかけて、試行錯誤を繰り返し培ってきた飼育技術によるもの。
その技術は脈々と受け継がれ、すばらしい米沢牛を育て上げるのです。 |
|
 |
|
牛というのは本当に敏感で繊細な動物です。育つ環境や餌によって肉質が全然違ってきます。米沢牛の肥育農家はたいてい目が届く40頭前後の牛を育てています。五代前までさかのぼる血統書付の、生後10ヶ月の仔牛を2年間肥育するわけですが、いい米沢牛が育つのに、血統5割、餌3割、管理2割といわれています。寝床をきれいに整え、ブラッシングをし、手間ひまのかかるものですが、餌には特に気を使います。
牛一頭に田10アール分のわらが必要で、稲はくい掛けや天日干しをし、足りない分は近所の農家から分けてもらいます。他に大麦、大豆、トウモロコシ、フスマなど国産の質の良いものを求め、体調に合わせた配合をして食べさせます。各農家でブレンドはちがいますが、皆、1頭1頭の健康を第一に考え、より良い肉質を作るため厳選した餌を食べさせています。 生産者 伊藤精司 談 |
|
|
|
 |
|
平成12年に完成した「米沢市食肉センター」は最新鋭の機械設備による万全の衛生管理を行い、BSE(牛海綿状脳症)を始めとした食肉衛生検査には特に念を入れて行っています。また、「米沢牛」は、子牛から仕上時期まで全て植物性飼料を給与していますので、BSEに感染することはありません。しかし、検査結果が出るまで、食肉・内臓などは完全な管理のもとで隔離保管され、特定危険部位は施設内で完全焼却を行っています。(平成14年3月には最新機械導入により、さらに万全のシステムが完成)
併設されている「米沢市枝肉市場」では、東北で唯一の無線セリ器による公正な取引を行うとともに、1頭ごとに、いわゆる「3点セット」である飼育者の「証明書」、出生を証明する「子牛登記書」、県内陸食肉衛生検査所の「と畜検査証明書」を添付し、消費者の皆様に安心、安全な「米沢牛」を提供しています。 |
|
|
|
 |
|
平成13年9月11日より日本中を騒がせた「牛海綿状脳症」について、私たち「米沢牛」に携わる団体を代表し、下記のとおり確認したので報告します。 |
|
1. |
私たちは、米沢盆地特有の気候と自然環境に恵まれ、百三十年の伝統を守り、飼育農家が先代から引き継がれた飼育技術と我が子同様の愛情を注いだおいしい「米沢牛」を消費者に供給してまいりました。 |
2. |
平成13年10月18日から「米沢市食肉センター」でと畜する全頭の「米沢牛」について、「牛海綿状脳症」の検査を経て、結果が陰性の確認を得た、安心な「米沢牛」について出荷します。 |
3. |
「米沢牛枝肉市場」の出荷牛について |
|
・「米沢牛」の生産者が責任もって飼育している旨の宣言書 |
・子牛登記書等で牛の血統、出生地、子牛生産者を証明できるもの |
・山形県内陸食肉衛生検査所のと畜証明書 |
|
この3点セットを添付し、食肉として安全・安心を確認できる体制を整えました。 |
|
|
私たち「米沢牛」に携わる団体を代表するものは「牛海綿状脳症」を始めとした食肉の衛生管理について、万全の体制であることを確認したので、ここに「米沢牛」の安心を宣言します。
平成13年10月20日 |
|
米沢牛銘柄推進協議会会長 |
米沢市長 高橋幸翁 |
山形おきたま農業協同組合 |
代表理事組合長 佐藤晴登 |
置賜地区商工団体協議会会長 |
米沢商工会議所会頭 大友久太郎 |
株式会社置賜畜産公社 |
代表取締役 大平肇 |
県南家畜商組合 |
理事長 安藤良二 |
県南食肉商業協同組合 |
理事長 佐藤秀彌 |
米沢牛購買者会 |
会長 渡部孝弘 |
JA山形おきたま肉用牛振興部会 |
部会長 伊藤精司 |
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright© 2009 Yonezawa Beef Norenkai All rights reserved. |